自由度の高さががゲストハウスの特徴ですが、立地に関しては決して自由度が高いとはいえない難しさがあります。

王道といえるのは駅周辺。しかし、物件を見つけるのは至難といえます。
運よく空ビル一棟賃貸することができれば、ブレイクすることも可能なゲストハウスになれるでしょう。

ビジネス的に成功しやすい駅前立地のゲストハウスのメリットを挙げてみますと、

  • ツーリストの利用が見込める
  • 満室稼動が見込める
  • 低料金での運営が可能になる
  • 一部屋に6~8人宿泊させることで一部屋あたりの利益率が高い
  • 各部屋にシャワー・トイレを設置する必要が無い

といったことがあげられます。

次にデメリットですが、

  • 物件の賃料が高額
  • 初期投資額が高額
  • ビジネスホテルと客の奪い合いになる可能性がある

などが想定されます。

実際には、もっと様々な点でメリットデメリットがありますが、経営スタイルによって差があらわれるところですので、オーナーのアイデアでカバーしていくことが大事です。

運営のポイント

駅前型ゲストハウスでは、賃貸コストの高さから常に満室稼動をさせることが命題と考えなければなりません。

なおかつ、その他運営費のコストダウンにも気をつけなければ、すぐさま経営の継続性が危ぶまれる展開にもなりうるので、経営が難しいスタイルのゲストハウスになります。

長野県のような地方都市であっても、宿泊者用の駐車場を確保することは難しいので、ターゲットは電車でのツーリストに絞られてくることになるでしょう。

清掃やベッドメイキングなどは、ビジネスホテルのようなサービスをしていたのではコストがかかり過ぎるので、簡素化できるところはとことん削る必要があります。
原則、シーツ・枕カバー・布団カバーは宿泊者にセットしてもらうといったセルフサービススタイルが基本になります。

スタッフは部屋のゴミ箱や床清掃以外はおこなわないことにより、常勤している人数を減らし人件費を削減していくといった形が必然的に求められてきます。

ビジネスホテルの半額程度の価格設定なのですから、そのサービスの質は当然劣ることになりますが、ビジネスホテルではおこなわないイベントなどを企画することで、互角以上に集客することは可能です。

例えば、その立地を活かし近隣の飲食店とコラボし宿泊者向けの優遇イベントをおこなうことも有用です。
こういった主旨の海外のバックパッカーズでは当たり前のサービスになっています。

逆に言えば、近隣とコラボしたサービスを提供しないことは集客を落とす原因とも考えられますので、オーナーのアイデアが経営上のキーポイントだったりします。

駅前型ゲストハウスでは、既存のビジネスホテルなどと同じサービスはそもそも求められていないことが最大のポイントとして考えられるでしょう。